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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生27巻10号

1963年10月発行

文献概要

特集 社会医学(第4回社会医学研究会講演) 一般演題

農民と自殺

著者: 松崎泰夫1 柳沢文徳1 田中香麿1 天明佳臣1

所属機関: 1東京医科歯科大学農村厚生医学研究施設

ページ範囲:P.561 - P.561

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 今次大戦後,青年層の自殺が高率であるがために,精神医学,公衆衛生の面で大きな問題として取りあげられてきた。私共は農民の死亡因子の研究中,農民の自殺が他の職業より高率であることに気付いた,農民の自殺は従来問題視されなかっただけに,今後大いに吟味する必要がある。自殺原因の追究は,自殺予防上きわめて重要である。精神医学面を強調する見解と,それだけでは解決できず,疫学的考察の必要性を強調する見解とがある。いま後者の見解に従った場合,農民の自殺が何故に多いのであろうか,またその原因は何んであろうかという疑問が生ずる。
 戦前は農村の自殺は少いことが定説になっていたようだが,戦後増加したのは,どういう理由であろうか。素朴な解答として,農地改革以後の農村の変貌がうんだものと考えられる。私共はこれらのことを配慮しつつ,農民の自殺の多い原因を求めるべく,検討してきたが,今日はそれに関する私共の考えを発表し,御批判を得たい。なお本発表内容は「公衆衛生」27巻8号に総説として投稿したので,それを参照して戴きたい。(以下略)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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