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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生27巻8号

1963年08月発行

文献概要

紹介

英国に於ける病院費の展望

著者: 外山敏夫1

所属機関: 1慶応義塾大学公衆衛生

ページ範囲:P.440 - P.446

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 ナショナル・ヘルス・サービス(National Health Service*2以下N. H. S. と記す)が始って以来,病院費の値上がりは一般大衆や政府及び国会議員にとっても関心事の1つとなってきた。政府は認めた財源の範囲内に病院費を抑えようとしながらも,現在その責任は病院経営に負わせているのである。しかしながらこの問題は英国やN. H. S. の制度の範囲内に限られるものではないのである。病院費の急速な値上がりは第2次大戦後,世界中共通の問題となっているからである。
 その問題が大きいにも拘わらず,それを展望しようとするしっかりした試みは今までほとんどされておらず,医療費の値上がりをもたらす原因がはっきり理解されてはいないのである。そこでこの論文はその真相を明らかにし,その中にある原因をいくらかでも理解しようとするものである。また保健省から出される病院費報告書(Hospital Costing Returns)のように個々の病院における各々の価格を詳しく分析するためでもなく,またWHOで行なっているように病院に関する経費を評価したり,批判的に調べようとするのでもない。むしろ大きな輪かく図を示そうとするのが目的である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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