公衆衛生27巻8号

1963年08月発行

原著

第二次性徴開始と身体発育との関連性に関する研究（追試）

著者： 大山昭男¹

所属機関： ¹岐阜県郡上保健所

ページ範囲：P.451 - P.453

緒言
　今日思春期のこどもの諸問題がとくに注目されるとき，彼等を理解するにはまずその開始の時期を把握することが大切な鍵と考えられる。
　このことについて，古くは松林^1）（昭7．広島女子），戦後においては早崎^2）（昭22．愛知県下農村男女），吉村^3）（昭29．鹿児島市男女），石原^4）（昭33．兵庫県内全域女子）等により，「第二次性徴は．年令に関係なく，一定の発育値に達すると開始する」という所説が提唱されている。その一定値とは，身長では早崎は151cm，他の諸氏は148cmとしている。