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地域活動の中から 保健所と大学をむすぶ新しいきづな
地域社会と遊離した公衆衛生学はありえない—山口大学の試み
著者: 野瀬善勝1
所属機関: 1山口大学公衆衛生学
ページ範囲:P.544 - P.545
文献購入ページに移動私は過去において,大学教授と保健所長を6カ年間(昭和29〜34年)併任したが、今日になって考えてみると,業績として残っているものは何もない。しかし,6カ年間にわたって短かきは2〜3年,長きは6カ年,私といっしょに保健所活動に従事した医師,保健婦,栄養士,食監,環監などの技術職員の数はかぞえきれないほど多く,しかも現在,衛生部や保健所の中核となって,地域社会の公衆衛生活動の推進力となっている者の大半が,上述の技術職員であることは,私の大きな喜こびである。彼らといろいろな会議や行事,または講演会や学会などであうたびに,お互いに懐古談にふけって,私から叱られたことが話題になる。こんなにたくさんの人を叱っていたかと思うほど叱られた話ばかりである。昔に変らず現在も熱心にやっている職員ほど昔をしのんで話題に花が咲く。
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