文献詳細
地域活動の中から 保健所と大学をむすぶ新しいきづな
文献概要
私の教室は過去十数年にわたって,北海道根釧原野で,開拓衛生なるものを行なってきた。当時は,北海道各保健所に医師不足が極度にみられ,部長自ら学校当局に実状を訴えられたことにもよるが,教室員の相当数を,保健所へ派遣した。保健所長を経験したもの5名にも及んでいることだけでも,おわかりと思う。
しかし,これをもって保健所と大学にきづなができたとは考えていない。その理由は,大学の目的が,教育と研究にあるなら,私どもは,研究のために保健所を利用したにしかすぎないし,また行政としても,医師の動きが,大学の指揮下にあることによって,大きな人事上の問題をもっていたことと考えるからである。
しかし,これをもって保健所と大学にきづなができたとは考えていない。その理由は,大学の目的が,教育と研究にあるなら,私どもは,研究のために保健所を利用したにしかすぎないし,また行政としても,医師の動きが,大学の指揮下にあることによって,大きな人事上の問題をもっていたことと考えるからである。
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