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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生28巻7号

1964年07月発行

文献概要

文献紹介

自動車排気ガス暴露の動物への影響,他

著者: 大久保勇吉1

所属機関: 1日大公衆衛生

ページ範囲:P.375 - P.375

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 現在の都市地域において,自動車排気ガスより汚染される大気汚染度の1〜10倍の濃度の排気ガスを,3,000〜4,500Aの波長をもつ人工紫外線で照射処置したものと,しないものとを,モルモット,鼠,廿日鼠を使用して6時間暴露し,肺機能,随意運動能,動物組織の生化学的測定およびANTu処置で障害された動物に対する影響を調査した。この場合,ひとしい濃度をもつ自動車排気ガスに紫外線を照射した場合,その含有成分の濃度において,窒素酸化物およびオレフィンに光化学反応がおこることで,紫外線非照射の場合よりアルデヒド,NO2および全酸化物の増量がみられた。
 肺機能検査にはモルモツトが使用されたが,全呼気流速抵抗は,紫外線照射高濃度汚染空気に暴露したものは上昇した。呼気流速抵抗に対する影響は,高濃度では呼気抵抗より大きかった。呼吸数では,紫外線照射汚染空気に暴露すると減少し,その度合は排気ガスの濃度と比例した。1回換気量は紫外線照射高濃度汚染空気の場合にのみ増加し,その中間および低濃度では暴露した最初の1時間だけ増加した。分時換気量は,呼吸数の減少と1回換気量の増加から,その影響にわずかの減少がみられたが暴露後の測定値は正常範囲にもどっている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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