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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生28巻8号

1964年08月発行

文献概要

文献紹介

癌に関連する環境要因,他

著者: 有賀徹1

所属機関: 1日大公衆衛生

ページ範囲:P.465 - P.465

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 本論文は環境要因の分析が癌研究の手がかりとしていかに重要であるかを述べている。
 今日癌研究において疫学的研究はその基礎的知識を得るため極めて有効な方法であるが,疫学的研究を誤認したり濫用したのではかえって反対の結論に導くものである。したがって過去から今日に至る疫学研究の過程から考えると,誤りであったと考えられていた知見も今日では癌研究の疫学的アプローチとしては重要であるかもしれないと最初に述べている。そしてこのような疫学的研究における誤謬を防ぐためつぎに示す,Wynderの4つの基礎的条件を引用して注意を喚起している。すなわちWynderは癌の環境要因を認める条件として,(1)Relative riskは,その環境の曝露に応じて上昇しなければならない。(2)ある集団における発生率が病因(Agent)の分布と一致しなければならない。(3)集団におけるAgentの減少と限定に伴ない癌の罹患率が減少しなければならない。(4)Agentはある動物に対して発癌性物質としての作用をもたなければならない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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