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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生29巻2号

1965年02月発行

文献概要

特集 世界のなかの綜合保健 海外事情

イギリスの綜合保健—その考え方と実情

著者: 西尾雅七1

所属機関: 1京都大学

ページ範囲:P.70 - P.74

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はじめに
 綜合保健という言葉は活動とかサービスといった言葉と結びついてはじめて社会的な存在となりうるものであり,したがって具体的な理解が可能となるものと思う。英国における綜合保健という題を与えられたが筆者はこれを英国における綜合保健サービスの現状と解して記すことにする。
 ここで英国というのはイングランド・ウエールスを意味することにするが,英国においては1946年公布となり,1948年7月5日施行されたNational Health Service Act(N. H. S. A.)の中にcomprehensive health serviceという言葉がでてくる。すなわち同法第1条第1項は「イングランド・ウエールスにおいて,その人民の身体ならびに精神的健康と疾病の予防,診断および治療の改善を確保すべく計画された総括保健サービスの設立を推進し,またその目的のために,この法の以下に続く条文にしたがってサービスの効果的な提供を準備し,あるいは確保することを衛生大臣の義務とす」となっていて,綜合保健サービスの目標が示され,そのサービスは,この法の各条文によって成立っていることが明らかにされている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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