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特集 農村の保健
農薬中毒問題にどう対処するか
著者: 上田喜一1
所属機関: 1東京歯科大学
ページ範囲:P.213 - P.216
文献購入ページに移動昭和38年はこのように中毒の少い年であったが,パラチオン以外にどのような中毒があったかを示すのが第2表である。中毒数では有機燐EPNが第2位だが,イネのメイチュウに対し,大量に使われている現状では当然であろう。しかし散布による死亡が0なのは,この薬の経皮毒性が低いことを示している。自殺の第2位へは有機塩素剤エンドリン(毒物)が躍進し,かって騒がれた有機燐テップ自殺は29と激減した。これは数年前テップが犯罪に使われた事件があり,生産量を控えめに抑えているからである。
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