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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生29巻7号

1965年07月発行

文献概要

特集 伝染病予防

外来伝染病—その課題と対策

著者: 春日斉1

所属機関: 1厚生省公衆衛生局検疫課

ページ範囲:P.388 - P.392

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■外来伝染病とは何か
 外来伝染病とは,わが国に常在しないで,しかも一旦わが国に導入された場合は流行の恐れがある伝染病と定義できるであろう。ところがWHOの国際衛生規則で定められた6種のいわゆる検疫伝染病の大部分は,わが国にとって代表的な外来伝染病であるため,検疫伝染病すなわち外来伝染病として認識される場合が多い。
 しかし,痘そうやコレラの常在地である印度,パキスタンにしてみれば,それらは外米伝染病ではあり得ないし,わが国にとって黄熱は常在せず,検疫伝染病であっても,媒介蚊たるエーディス・エヂプテイはわが国に棲息していないので,将来輸入され土着する可能性があるとしても,急速に黄熱が蔓延する条件はなく,純粋な意味では外来伝染病と呼ぶに躊躇せざるを得ないのではなかろうか。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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