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特集 伝染病予防 伝染病対策に望む
過渡的伝染病院からの脱皮
著者: 斎藤誠1
所属機関: 1都立荏原病院伝染科
ページ範囲:P.416 - P.417
文献購入ページに移動伝染病の実態の把握一般に伝染病は逐年,軽症化の傾向が強く,その実証的な反映は届出教の減少,致命率の低下の形で表現されている。例を赤痢に求めると,赤痢菌感染を基盤とし致命率の高い疫痢は,現在ではむしろまれな疾患となりつつあり,赤痢症状発呈例でも軽症化と抗生剤の普及は,その予後を著しく好転させている。菌型の上からみても,少なくとも都市にあっては昭和27年頃よりフレキシネル菌の減少,ソンネ菌の異常な増加という現象と同時に,抗生剤の普及は今日の入院患者の約50%がクロラムフェニコール,テトラサイクリン等の抗生剤に耐性という現況になりつつある。
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