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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生3巻2号

1947年12月発行

文献概要

特集 第1囘公衆衞生學會研究發表 第1日目 研究發表

25)酪酸菌に依る食品腐敗防止の研究(第一報)—水産食品の防腐に就て

著者: 相磯和嘉1 藤原喜久夫1 眞銅參太郞1 中島正博1 萩野島子1

所属機関: 1千葉醫科大學腐敗研究所

ページ範囲:P.31 - P.32

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 演者は土壤より分離した酪酸菌の培養液が,微酸性(pH 5.2-5.6)の状態に於て腐敗微生物に對して發育阻止乃至殺菌作用が著明である事を利用して,食品の防腐に之を應用する研究を行つて居るが,今囘は水産食品の防腐實驗の成績を述べる。酪酸菌を使用した防腐食品は酪酸臭のつくのが應用上の缺點であるが,最近酪酸菌を或種の酵母と共に培養することに依て,防腐效果に影響なく酪酸臭を除去することが出來た。この酪酸菌酵母培養液を80°30′に加熱し,酵母を殺菌したものを使用して,魚肉に於て2,3の防腐試驗を行ひ次の成績を得た。
 1.蒸煮鰯,鯖,蛤等を酪酸菌酵母液(pH5.2)に6時間及24時間浸漬した後,シヤーレに取り,之にPseudomonas achromobacter,Flavobacterium,Micrococcus,B. proteus,B. Coli B. subtilis,B. mesentericus等の腐敗菌の純培養を塗布し,27℃-30℃に充分の水分を與へて保持するに,14日間全く塗布菌の増殖を見ず,蛤の場合の實驗でも同樣の防腐效果を認めた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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