icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生3巻4号

1948年02月発行

文献概要

研究と資料

酪酸菌に依る魚介類の防腐試驗(第一報)

著者: 相磯和嘉1 藤原喜久男1 眞銅參太郎1 中島正博1

所属機関: 1千葉醫科大學腐敗研究所

ページ範囲:P.190 - P.194

文献購入ページに移動
緒言
 土壤に廣く分布してゐる酪酸菌から選擇した或る菌株を,葡糖澱粉等の炭素源に適當に窒素源を加へて培養すると,所謂酪酸醗酵を起してメジウムは酸性になる。この培養液のpHを4.8-5.6の微酸性に止る樣に調節して置くとこの培養液は鹽酸,硫酸,燐酸等の鑛酸や醋酸,乳酸,酪酸等の低級脂酸の同じpHの液に比較して,各種の腐敗微生物に對し著明に發育阻止作用が強い。この際酪酸菌の生菌を含んで居る事が効果を持續させる上に於て必要の樣である。
 この作用は適當の炭素源さへあれば寒天培地の上でも動物の腸管内ででも觀察されるので徴生物間の一つの拮抗現象として理解される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら