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特集 母子保健 活動 母子の健康をいかに護るか
母子保健推進のために—赤十字精神に則って
著者: 鈴木武徳1
所属機関: 1新宿赤十字産院
ページ範囲:P.70 - P.72
文献購入ページに移動日本赤十字社の母子保健活動は遠く第一次世界大戦にまでさかのぼる。すなわち今から46年前(1919年)仏都パリの国際赤十字連盟において,世界人類の福祉増進の一環として児童ならびに妊産婦の保護育成の必要性が取りあげられた。当時の日本は世界の五大強国の一員として,それに加わり,日本赤十字社もその盟約に参加したのである。このようないきさつがあって,その目的達成のため最初に創立されたのが日赤本部産院である。(1923年),初代院長は待医頭,軍医中将,東京日赤病院(現日赤中央病院長)故佐藤恒丸閣下(兼務)であった。その後佐藤院長の兼務がとかれ,それを引きつがれたのが,私達の恩師である久慈直太郎先生である。久慈先生の日本における母子保健活動については人皆の知るところであるが,その活動の本拠はこの日赤本部産院であった。
第二次世界大戦となり,日本は敗戦に終った。敗戦の結果は日本の極度の経済難,食糧事情の必迫,道義の頽廃をきたした。
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