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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生30巻3号

1966年03月発行

文献概要

特集 衛生監視制度 論叢 衛生監視制度のありかたをめぐって

民間的ベースでの働き場を—主として環境衛生監視員の立場から

著者: 藤戸貞男1

所属機関: 1大阪府衛生部

ページ範囲:P.144 - P.146

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監視員の歴史的過程
 そもそも環境衛生監視員という名称は広義に使用される場合と,狭義に使用される場合とがある。清掃法に規定されている環境衛生指導員および伝染病予防法に規定されているそ族昆虫駆除吏員に加えて,狭義の環境衛生監視員(営業六法に名称規定がある)の三者を含めて広義の環境衛生監視員と普通には称されている。これを歴史的にたどってみると,遠く昭和21年4月,東京と仙台において全国都道府県から集まった公衆衛生係官に対して,全国で始めて6人から成る衛生班の実地訓練が行なわれたことに始まる。昭和21年5月付最高司令部Scapin第920号により衛生班は都道府県衛生部のそ族昆虫駆除担当官の監督のもとにおかれた。二れがそもそも環境衛生監視員の濫觴であったのである。次に昭和23年9月環境衛生監視員設置要領に基づき,ここにそ族昆虫駆除,清掃および汚物処理,上下水道および飲用水,営業六法などの指導監督を行なう広義の環境衛生監視員の誕生をみたわけである。この当時は人口5万について1名の割合であったものが,25年伝染病予防法の改正により,そ族昆虫駆除吏員は人口10万について1名の割合になったのであるが,この時点においてはそ族昆虫駆除吏員はすなわち環境衛生監視員であり,おのおの別々なものとしての意識がもたれたわけではなかったのである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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