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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生30巻7号

1966年07月発行

文献概要

人とことば

社会保障の意味するもの

著者: E・ウイット

所属機関:

ページ範囲:P.353 - P.353

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 "社会保障"について論じようとするときの論理的な出発点は,その言葉の定義であろう。しかしながら,不幸にもこれは,いまだに明確なる定義を欠いている新しい言葉なのだ。この話の中で使う意味においては,それは合衆国でのみ使われ,この国においても,1935年以前には聞かれない言葉であった。のちに社会保障法となった案が審議されている間に,この言葉が生まれてきたのだが,それは当時,老人への援助,老人の保険,失業保険,要保護児童への援助,盲人のための年金,妊婦と幼児の保健サービス,不具の児童へのサービス,農村の児童の福祉サービス,社会復帰,そして公衆衛生サービスや予防的立場にたつ事業など,その法律で扱っているあらゆるものを含むものと一般的に考えられていた。社会保障の推進行は現在の社会保障法は決して十分でなく,ほんのはじまりにすぎないと考えているので,すでに他の分野にそれを広げることについて論じはじめているのである。たとえば健康保険,労働能力喪失者のための保障,未亡人や孤児への年金,失業保険が,社会保障という言葉が現在意味しているものの内に含まれねばならないのである。同じように,直接的な救済とあらゆる形態における失業対策事業の提供などを含め,とにかくすべての救済計画が含まれねばならないのである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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