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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生31巻3号

1967年03月発行

文献概要

厚生だより

下水道と行政所管

著者: 楠本正康12

所属機関: 1公害審議会 2新潟大学

ページ範囲:P.156 - P.157

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 下水道は管渠と終末処理場から成りたっていることはいうまでもない。もっともわが国の下水道は,その出発が雨水の排除を目的としていた関係で,終末処理場に結続していない管渠だけの下水道もなおかなりに残されている。このような下水道は単なる排水路にすぎなく,本来の下水道とはいえない。下水道は人体の静脈と腎臓にもたとえられるように,汚水を集中的に処理することにより公衆衛生の確保をはかろうとする基本的な施設であるからである。
 この下水道の管渠の部分は,道路や都市計画に密接な関係があり,しかも衛生上の問題は少ないという理由で,建設省の所管となっている。これに反し,終末処理場は伝染病の予防など公衆衛生に密接不可分な関係にありかつその機能は生物化学反応によるもので,技術的にも建設行政とはおよそかけ離れているところから,厚生省の所管となっている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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