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文献概要
特集 地域保健活動と国民健康保険 地域活動 保健婦は訴える
村民から学ぶ姿勢で
著者: 小林幸子1
所属機関: 1長野県坂井村役場
ページ範囲:P.365 - P.365
文献購入ページに移動「よそもの」でありながらも生来の楽天家であり,みずから選んで農村にはいった私にとって,この一年間は実に収穫の多い年であった。新米保健婦としてせいいっぱいやったつもりではいるものの,私が村の人たちから学び得たことのほうがはるかに多い。この一年は村を知ること,住む人の生活そのものをつかむこと,に終始した。村,部落に特有の風習,習慣,人間関係,感情,意識など,いままでの私の生活のなかにはあまり無かったことを多く見聞した。これらは封建制度下の残物と生活のなかから生まれた知恵で,良きにつけ悪しきにつけ今後の私の仕事に対して大きな影響を与えると思う。またこれらをうすうすながらも理解できたことは,働きかける糸口をつかみえたのではないかと思う。こうした昔からのものと一方消費生活の発展に伴って年々変わっていく農業構造とが雑居しているのが今日の農村であろう。
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