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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生31巻7号

1967年07月発行

文献概要

研究報告

—カズノコの漬物の中に発見された—Anisakis様幼虫近縁の幼虫

著者: 辻義人1 木根淵英雄1 石川秀子1 金田光男1

所属機関: 1福島医大公衆衛生学教室

ページ範囲:P.416 - P.417

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 Anisakisというのは,海産哺乳動物(クジラ,イルカ,アザラシなど)の胃壁に寄生する蛔虫類の一種であり,人の蛔虫と異なり幼虫期に中間宿主を必要とすることが特徴とされている。このLife Cycleは,上述の海獣から糞便とともに排出された虫卵が動物性プランクトン(第1中間宿主?)に侵入してある程度発育し,これを海産魚類(第2中間宿主)が経口的に摂取し,魚体内でさらに発育し,これを海獣が捕食し,胃に至って成虫になるものと推定されている。
 このAnisakis様幼虫を包蔵する海産魚類はさしみ,酢のものなどの方法によって人の消化管内に移行するものと考えられる。人の消化管内に移行したAnisakis様幼虫に起因する好酸性肉芽腫の臨床病理については,すでに吉村1)その他によって報告されているが,われわれは海産物を用いた食品にAnisakis様幼虫に近縁のものを発見したので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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