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特集 Health Manpower
川崎市における医師不足対策
著者: 佐々木忠正1
所属機関: 1川崎市衛生局
ページ範囲:P.392 - P.393
文献購入ページに移動保健所医師の不足が訴えられて久しい。これが打開策として,種々論じられてきたが,医師全体としての絶対数が足りないとして"もっと医師を養成せよ"と主張する村中氏らの論がある。昭和29年(病床数56万5000床,医師数8万9885人)を100として昭和38年には病床は74%(98万34床)医師は20%(10万6512人)の増で,医師の増加率が病床の増加率に遠く及ばない(筆者の試算による昭和40年末の病床と医師の増加率のアンバランスはさらに激しく,90%と22%となっている)
また医療需要の著しい増大が,いっそう医師の不足に拍車をかけているとし,医師養成の増加を声を大にして叫ぶべきであると結んでいる。一方,昭和41年は大学受験者急増対策の一環として,全国大学の医学部においても定員増加が行なわれた。文部省大学学術局大学課の発表で,昭和41年5月1日現在の医学部学生定員は3820となっていて,これは前年度の2925に対して30%強の増で,一歩前進ではあるが,積極的な医師増強策ではないのが残念である。
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