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老人福祉に対する感想と所感
著者: 渡辺定12
所属機関: 1成城大 2厚生省官房統計調査部
ページ範囲:P.324 - P.325
文献購入ページに移動そのころ,第8回国際アクチュアリー(保険数学)会議がロンドンに開かれたので参加したが,疾病保険・廃疾保険などが議題になり,ことに身体に欠陥のある弱体の生命保険の可能性がすでに小規模ながら行なわている米国・北欧から発表された。つまり1927年ごろの人類のこの方面に対する福祉の暁の時代ともいえよう。そのころ昭和元年日本では,健康保険が約200万の労働者にやっと実施が始まっていた程度で,やっと,私の帰朝した昭和4年,10万人の欠陥体についての寿命の調査がすんで,日本にも,弱体保険の端緒のできた程度であり,総じて国民の福祉活動方面は約40年くらい立遅れていたわけである。
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