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抄録
呼吸器感染に対する喫煙の影響
著者: 牧宏暢1
所属機関: 1日大医学部・公衆衛生
ページ範囲:P.347 - P.347
文献購入ページに移動実験には18-22gのマウスを使用した。1つの実験に60-80匹を用いている。エアーゾルにしたKlebsiella pneumoniae,Diplococcus pneumoniae,Staphylococcus aureus,Influenza virus type Aにより呼吸器感染を起こさせたマウスを,タバコの煙に暴露してから呼吸器感染を起こさせた。対照にはタバコの煙の代わりに空気に暴露した。また,タバコの煙の暴露と呼吸器感染との時間的なずれを1,3,24あるいは48時間に変えたり,タバコの煙の暴露時間を1,3あるいは6時間に変えて実験している。その結果,K. pneumoniaeとD. pneumoniaeにより侵襲されたマウスは,侵襲がタバコの煙の暴露前でも後でも死亡率が増加し,生存日数が減少している。このことは一時的なもので,タバコの煙の暴露と細菌感染の間隔が,48時間になると死亡率は減少し,生存日数は増加して,対照群と変わりなくなる。以上の結果はタバコの煙の暴露時間を延長しても同様であった。
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