icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生33巻10号

1969年10月発行

文献概要

特集 地域保健計画

地域保健計画におけるPERTの応用

著者: 新井宏朋1

所属機関: 1千大・公衆衛生

ページ範囲:P.560 - P.566

文献購入ページに移動
はじめに
 多くの人々が集まって,共通の目標達成のために共同で仕事をする時,目標のスケールが大きいほど,参加する人の数がふえ,その職種が多岐にわたるほど,仕事の性質が複雑で長い年月を要するほど,計画の立案,実施,統制,調整がむずかしくなることはいうまでもない.PERT(パートと発音する.),すなわちProgram Evaluation and Review Techniqueが,このような仕事の計画と管理に有用な技法であることが実証されたのは1958年,アメリカにおけるポラリス・ミサイルと,ポラリス潜水艦の開発プロジェクト(大きな事業計画をプロジェクトと呼んでいる.)においてであった.それから今日まで約10年,PERTは軍関係の事業だけでなく,ひろく企業内の各種活動の計画と管理に応用されるようになり,本邦で,たとえば最近の霞ケ関超高層ビルの工程管理がPERT手法によって行なわれ,工期を大幅に短縮することができたと報告されている.PERTが本当の実力を発揮するのは宇宙開発をはじめとする,大規模なプロジェクトにおいてであり,大型電子計算機の導入が欠くことのできない条件になっている.しかし一方において,PERTの基本的な考え方は決して難解なものではなく地域保健活動の計画と管理に"明日からでも,すぐ役に立つ"要素を多分に含んでいる.以下,PERTの基本的な仕組みからはじめて,地域活動における応用の実例について述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら