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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生33巻10号

1969年10月発行

文献概要

私たちの保健所・10 高知県・本山保健所

結核予防と成人病対策

著者: 中村仁志

所属機関:

ページ範囲:P.588 - P.589

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 高知といえば南国土佐を思い出されると思う.幕末から明治維新にかけて活躍した坂本龍馬,中岡慎太郎,後藤象二郎,板垣退助など多くの志士を生んだ土地である.近年土佐犬,長尾鶏をはじめ足摺岬,室戸岬,龍河洞の景観は年ごとに多くの観光客を呼んでいる.人口は約80万人,保健所は10カ所にある.本山保健所は四国を縦断して流れている吉野川の上流で,有名な大歩危,小歩危の景観の少し上手からの愛媛県境の流域一帯約970km2を管轄している.石槌山,剣山を両峰とする四国山脈は非常に急峻で,吉野川の水とよく調和し山紫水明の地といっても誇張ではない.おかげで南国とはいえ保健所は夏でも非常に涼しく,名物の吉野川のあゆも多くとれ,人情豊かな土地柄である.冬には10cmの積雪があることも2〜3回あり,春の桜は本山の桜として四国に鳴りひびいている.しかし,ご多聞にもれず過疎問題は深刻であり,昭和27年の開設当時世帯数約10290戸,人口約49800人であったものが年々減少し,昭和43年10月現在で世帯数9687戸,人口34148人となり,世帯数に比し人口の減少がめだっている.管内は1町4カ村で,L5型保健所である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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