icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生33巻11号

1969年11月発行

文献概要

特集 トピックス

大学医学部の医学教育について

著者: 吉川春寿1

所属機関: 1東京大学

ページ範囲:P.608 - P.613

文献購入ページに移動
 インターン制度廃止という問題を中心に数年前からくすぶりはじめていた大学医学部のごたごたは,新たな研修制度の施行をきっかけに医局制度,学位問題にまで及んだ.東大ではついに医学部学生の処分といういわば偶発的副次的な事件によって発火点に達し,これがさらに全学的な紛争にまでひろがった.70年安保を前にして,不安定な状態にあった全国の大学にも,この騒擾が連鎖反応的に波及して,今日の重大な社会問題となっていることは周知のとおりである.
 ことがここまで重大化すると,その発端となった医学教育の問題も,広汎な事象の中にうずもれてしまって,あまり目立たなくなってしまったようである.しかし,現下の大学問題が今後どのように推移しようとも,医学教育に関連する諸問題は,わが国の医療問題と不可分の関係にある.このことから,医学教育の問題は独自の方法で解決して行かなければならないと思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら