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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生33巻11号

1969年11月発行

文献概要

資料

ビルマにおける痘瘡の流行と根絶計画の進展について(1)

著者: 黒子武道1

所属機関: 1国立公衆衛生院疫学部

ページ範囲:P.646 - P.650

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はじめに
 痘瘡はかつて全世界に流行をみたが,今世紀の前半には広範な種痘の実施によって欧州,北米および太洋州においてその根絶に成功した.しかし,アジア,アフリカの多数の国で依然常在流行を続けており,南米においても根絶をみるに至っていない.
 中・南米諸国においては1950年に痘瘡根絶計画が開始され,Brazil,Colombiaを除いて事実上撲滅された.またこの時期には北アフリカ,アジア,地中海東部諸国においても組織的な種痘計画によって痘瘡の防遏に成功している.1958年第11回WHO総会において,世界的規模による痘瘡根絶計画の実施が決議されて以来,多数の常在流行国で組織的な種痘計画が開始され,Ecuador,Iran,Ivory Coast,Senegal,Sudan,Thailandなどでは1962年から1966年の間,流行の発生が阻止された.しかしこの間India,Pakistanでは著明な発生増加をみている.またArgetin,Paraguay,Uruguay,peruでは流行または輸入例による発生があり,組織的な種痘計画を実施している国においても流行国からの侵入によって痘瘡の流行を繰り返している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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