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腸チフス・パラチフスの管理報告—1967年の管理カードの分析から
著者: 腸チフス中央調査委員会
所属機関:
ページ範囲:P.651 - P.656
文献購入ページに移動腸チフス中央調査委員会は1966年11月以降全国の腸チフス・パラチフス発生状況を,患者発生時に提出される患者発生速報カードおよび管理カードに基づいて具体的に把握し,その防疫に資するよう努力を続けている.すなわち,速報カードと分離菌株のファージ型別結果とを基礎として,全国的視野で患者発生の系統を調査分析し,必要によってはその結果を感染源・伝播経路の追求や防疫対策に役立て,現地の活動に協力してきた.そして,その状況はすでに"公衆衛生"33巻8号(1969)に紹介し,それ以降流行事例なども本誌上に継続して報告している.
一方,管理カードは隔離された患者・保菌者が退院した時点で記録作成されるもので,発病から診定,隔離にいたる状況の他に,治療状況や諸検査成績なども記載される.これは患者発生時の実態を知るためのみでなく,患者から永続保菌者への移行を監視するための経過者検査の便宜や,平素から永続保菌者の分布を知って,防疫に役立てるために利用しようという意図のものである.
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