icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生33巻2号

1969年02月発行

文献概要

特集 公害問題—その新しい考え方

新潟水銀中毒事件の反省

著者: 北野博一12

所属機関: 1愛知県衛生部 2前新潟県衛生部

ページ範囲:P.82 - P.87

文献購入ページに移動
事件の呼称について
 作家の水上勉氏が小説「海の牙」で熊本の水俣病をテーマにしたとき,架空都市"水潟市"としているが,水上氏自身は新潟にも水俣と同じように化学工場があったから,ひょっとしたら新潟にも同じ悲劇が予想されたのでと最近の手記に記している.地元のわれわれには全くといってもよいのであるが,そのような予感も危惧も持ち合わせなかった.
 新潟に有機水銀中毒患者が多数発生し,その原因探求と被災者対策を進めるにあたっての行政的措置として,研究本部なり対策本部を設置することは当然のことであるが,その際に何と名づけるかが問題であった.種々議論の末,新潟有機水銀中毒事件と呼称することを厚生省に具申した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら