特集 循環器疾患管理
心臓病,癌および卒中に関する1965年の改正(資料)
著者:
相磯富士雄1
所属機関:
1国立公衆衛生院衛生行政学部
ページ範囲:P.152 - P.155
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Comprehensive medicineという語が使われだしてから久しいが,米国においてはここ数年の実践,法改正にきわだった動きがみられる.わが国においても,公衆衛生における予防と医療の一体化の必要性は云々されているが,米国においては予防と医療との一体化の中での研究・教育の重要性,位置づけを明確にしている点が特徴的である.ここで取り上げた公衆衛生サービス法を改正して新たな項目として取り入れた "心臓病,癌および卒中に関する1965年の改正"("Heart Disease,Cancer and Stroke Amendment of 1965")やそれに引きつづいてのComprehensine Health Planning and Public Health Services Amendments of 1966である.
前者について簡単に説明をする.心臓病,癌および卒中にたいする予防・治療の活動を促進し,国民に最高のレベルの診断・治療・看護などを受ける機会を与えるようにする一方,医師および関係医療従事者には,最新の治療・予防の技術が身につけうるような教育・訓練の機会を与える.さらに最高の技術を開発できるような研究組織や情報組織の確立を目ざしている.この3つが一定の人口を単位として総合化されるように広域医療計画を実践組織の柱としている.