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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生33巻7号

1969年07月発行

文献概要

特集 環境衛生の動向

PCO—日本の現状と方向

著者: 鈴木猛1

所属機関: 1日本環境衛生センター第2事業部

ページ範囲:P.372 - P.376

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 PCOという言葉が日本で定着してきたのは,ごく最近のことである.したがって,耳なれない方が読者の中にも多いであろう.PCOとはPestControl Operatorの略語である。つまり,ねずみや害虫などのPestを駆除する専門業者のことをいう.こういった業者は,日本にも古くから存在した。そして,それに与えられた通俗名は "消毒業者" であった,しかし,ねずみや害虫の駆除を業とするものを消毒業者と称するのは,いかにもそぐわない."殺そ殺虫事業営業者" という名称も一時使われたが,長ったらしくて,なんとなくすっきりしない.やはり,PCOという言葉を定着させるのがいちばんよいように思う.なお,これはピー・シー・オーと発音する.
 ところで,英語のペスト(Pest)という言葉は,きわあて広範囲の対象を含んでいる.いうまでもなく,細菌性伝染病のペストはドイツ語からきたもので,病気の方のペストは,英語ではPlague(プレイグ)という.英和辞典をひくと,Pestには,"害虫,厄介者,困り者,迷惑な物" という訳が与えられている.具体的には,有害な動物はもちろん,植物まで含んでいる,すなわち,害虫やねずみを始めとして,細菌,鳥や野生動物(それが害を与える場合に)から雑草まで含まれる.たいへん便利な言葉であり,また日本語ではこれに該当する言葉がない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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