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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生33巻7号

1969年07月発行

文献概要

研究

漁民の健康に関する研究—血圧分布と心電図所見について

著者: 西正美1 多賀宏子2

所属機関: 1石川県松任保健所 2石川県輪島保健所

ページ範囲:P.407 - P.411

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 労働者の健康管理が,十分に行なわれるようになるには,なおかなりの歳月が必要ではあるが,比較的大きな企業体の労働者については,その健康管理体系はしだいに充実されつつある.いっぽう,農民,漁民のように体系的組織をもたない労働者の健康管理は,全く労働者自身の関心にまかされた状態であり,農村,漁村での健康についての後進性打開が困難である.近年農夫症に代表される農村保健問題が各方面でとりあげられてはいるが,大企業の漁業関係者を除くと,零細な沿岸漁民ではその健康管理は全く顧みられることなしに放置されている.
 漁業関係者,特に海女を中心として,先に既往症と自覚症状について報告したが(1967)1),海女では心臓疾患や高血圧症の既往が多く,海女やその他の漁村婦人では循環器障害を疑わせる症状を訴えるものが過半数を越えている.これらについて,さらに実情を把握し,漁民の健康管理方式の検討に資するために,血圧値測定および心電図検査を行なったので,その結果の概要を報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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