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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生33巻9号

1969年09月発行

文献概要

特集 性病

新しい性病予防のあり方

著者: 芦沢正見1

所属機関: 1国立公衆衛生院疫学部

ページ範囲:P.493 - P.496

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古くて新しい問題
 与えられたテーマは疫学の立場から"新しい性病予防のあり方"をということであるが,疫学からみた性病予防の原則は別にこと新しいものではなく,むしろいとも簡単明瞭といえよう.
 伝染病予防の三原則といわれるⅰ)感受性者(宿主)対策,ⅱ)感染源対策,ⅲ)感染経路対策のなかで性病はその感染様式からも,またワクチンの本格的な研究はこれからという現状からいっても,感染源対策こそ最も重要であることはいうまでもない.そして感染源のなかでも,相手が特定(たとえば婚約者・配偶者)の場合は流行には至らないが,相手が不特定で多数の場合が問題であるというのは,フレッシュな感染源が存在し,しかもそのグループのメンバーが常に若年者層によって更新補充されている限り,性病の流行は決して熄むことはないからである.国情により比重に軽重はあるが,濃厚感染源としてまず指を屈せられるのが売春常習者グループと性的プロミスキュアス(無軌道乱交)グループである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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