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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生34巻1号

1970年01月発行

文献概要

特別連載

米国における保健医療体系の苦悩ならびに医師・歯科医師・看護婦の深刻な不足とその対策

著者: 館正知1 石戸利貞2 高橋英勝3

所属機関: 1岐阜大・公衆衛生 2岐阜県衛生部 3岐阜県郡上保健所予防課

ページ範囲:P.44 - P.47

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2) 1つの地域においては,同じ量と質のサービスに対して,同じ量の報酬がすべての病院に支払われる事を,指導的,理論的原則とすべきである.この理論的理想が実現すると,同じ量のサービスを低いコストで提供する病院の純益は,高いコストの病院を上回るし,後者の純益は少ないか,または皆無の場合もありえよう.さらに,医療の標準が向上するにつれて,純益も増加するように,支払制度がなれば,最良の医療を提供する病院は,最大の純益をあげることになろう.高いコストの病院および,医療の貧弱な病院は,純益が小さく,時には,欠損も生じようし,時には,健康保険支払額以外に,割増料金を患者から徴収して,経営費をカバーせざるを得ない場合もでてくる.そのような病院は,医療の標準を改善し,経営費を引下げざるを得なくなるであろう.資金の流れの格差が,病院間に生ずる結果,最大の能率と最上の質を有するものが,結局は繁栄,拡大し,貧弱で最も望ましくないものは,姿を消して行くこととなるべきである.
 病院医療部会(the Panel on Hospital Care)は,病院に対する支払に奨励刺激を導入するアプローチのいくつかを詳細に力説している.これらの計画のすべてに共通する要素は,医療の質を体系的にモニターし,評価することである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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