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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生34巻4号

1970年04月発行

文献概要

特集 学童の保健

登校拒否児

著者: 玉井収介1

所属機関: 1国立精研社会精神衛生部

ページ範囲:P.209 - P.212

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登校拒否児の概念
 現在,登校拒否児という名前で呼ばれている子どもは,およそ次の条件にはまるものである.相当長期にわたって学校へ行かないことはいうまでもない.が,本人に,身体的,知能的な欠陥や病気がないこと,および家庭に無理解,貧困といった事情がないこと,がその必要な条件とされている.だから,たとえば精神薄弱でついていけないから休むとか,慢性の病気にかかっているとか,貧困だから働きに出ているとか,そのような長欠児はふくまれない.
 そして,もう1つ,非行による怠学もふくまれない.非行ないしはそれに近い怠学というものは昔から存在した.それとも違うところにこの問題の特殊性がみとめられる.この意味を別の言葉で表現すると,親ないしは本人,あるいはその双方に,登校できないことに対する問題意識がある,といってもよいかもしれない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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