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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生34巻5号

1970年05月発行

文献概要

特集 勤労婦人の保健

単調労働と健康障害の問題点

著者: 小山内博1

所属機関: 1労働科学研究所・労働病理学第2研究室

ページ範囲:P.281 - P.284

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はじめに
 労働の歴史的な変遷の過程の中で,人間の体と労働との相互関係から,健康障害の問題を考えてゆくことが必要である.
 初期における人間の労働は,おそらくは,自然の中における食物の採集,狩猟などの形態をとっていたものと考えられ,人間が最も自然な状態で生きていた時代である.そして,この時期は,人類の発生以来,農耕生活に移行するまでの,数万年に及ぶ長さをもっていたので,人類の歴史の中で,今までに最も長い期間を,このような生活形態の中で,人類が最もよく順応した生活形態のように思われるのである.おそらくは,生活ないしは労働の形態としては,他の条件を別とすれば,最も健康的であるといえる状態は,このようなものであるかもしれないと思われるほどである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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