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学会印象記
第43回日本産業医学会総会(徳島)の印象
著者: 川森正夫1
所属機関: 1群馬大学医学部公衆衛生学教室
ページ範囲:P.443 - P.446
文献購入ページに移動学会長福井教授のあいさつに「最近の産業の特徴として,新製品の生産には努力されるが,でき上った製品ならびにその生産過程が人体に及ぼす危害については必ずしも十分に検討されることなく,……その結果いろいろの中毒や職業病の発生をみる危険性があり……新産業に従事する労働者は,いわゆる体をはっての労働ということにもなります」と産業界の現状を受けとめ,なお「本医学会は,労働者の健康を維持増進することを目標として研究発表を行ない,討議し,対策が検討される学会です」と労働者の生命と生活を守るという産業医学会の使命を明らかにしておられる.あたりまえのことであるが,ひかえ目ながら産業医学研究者の良心の証言であり,今回の産業衛生協会定かん改正の意図も,従来あいまいであったこの辺の目的を明確にしていこうとする人たちの努力のあらわれであろう.
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