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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生35巻11号

1971年11月発行

文献概要

発言あり

胎児公害

著者:

所属機関:

ページ範囲:P.645 - P.647

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明日ではおそすぎる
 授乳中の母親が心配事を抱え,いつも心理的にいためつけられていると,自分自身が下痢をおこすばかりでなく,乳児までも緑便をしたりするという事実は,あまりにもよく知られている.
 2つの別々の個体の間でも,授乳を通してこれほど密接に関連しているのであるから,子供が母胎内にある時期,すなわち妊娠中では,さらに深く緊密なつながりのあることは想像に難くない.流早死産の原因が,単純に,生理的理由だけでないことも解明されるし,遺伝の関係もその1つである.ところが,今日なお十分解明されていないものに奇形児がある.まったくその原因は先天的なものなのであるから,胎内時期の何か以外には考えられないのであるが,何がどう作用して,という,因果関係についてが,医学的にも,遺伝学的にも解明されない現状なのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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