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社会福祉論—第3回 社会福祉の理念とその具体化—社会福祉技術をめぐって
著者: 阪上裕子1 深沢道子
所属機関: 1公衆衛生院衛生行政学部
ページ範囲:P.695 - P.698
文献購入ページに移動戦後の日本の社会福祉はいろいろの意味で輸入文化としての性格をそなえているように思われる.そしてそのために生じる多くの問題点や歪みが社会福祉事業の各所にみられ,国民も社会福祉関係者もともに多くの悩みや苦しみに直面しているともいえよう.
たとえばケースワークということばについて考えてみよう.このことばを例にとりあげるのは主として二つの理由がある.ひとつは,戦後の社会福祉教育そして実践において,ケースワークが社会福祉技術の中心をなすものとして重視されてきたため,社会福祉技術に関する諸問題がケースワークをめぐってもっともよくあらわれ,また語られてきたと考えられるからである.いまひとつの理由は,保健所その他の保健医療分野ではケースワーカーなることばがいわば社会福祉職員の総称として定着していると思えるからである.
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