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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生35巻2号

1971年02月発行

人にみる公衆衛生の歴史・1

長与専斎(1838〜1902年)—衛生行政の反動化のなかでいかに住民を守るか

著者: 川上武1 上林茂暢1

所属機関: 1杉並組合病院内科

ページ範囲:P.122 - P.123

文献概要

 国民は衛生学の復権を心からのぞんでいる.公害・労働災害・職業病は,日をおって増加し,マスコミにとりあげられぬ日はない.都市の空・川・海はすでに死滅しているに等しく,このまま放置するならば,やがて日本の自然を破壊しつくしてしまうにちがいない.いまや,公害との闘いに日本民族の命運がかかっているといっても過言ではないであろう.
 ところが,公害との闘いに,医学・衛生学はまったく立ちおくれてきた.もっぱら,闘いは,市民運動にまかされている.疾病の性格からみて治療医学が無力なのはいうまでもないとして,ほんらい,その予防をにない,理論的・技術的基礎をつくる衛生学がいかなる役割をはたしてきたか.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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