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特集 予防接種の事故
ワクチンの開発
著者: 多々谷勇1
所属機関: 1国立予防衛生研究所
ページ範囲:P.161 - P.164
文献購入ページに移動しかしながら,これらの期間の初期の頃と,最近とでは伝染病の疫学ないしは病原微生物の生態学も非常に変化し,特に化学療法剤・抗生物質の出現は細菌性疾患に対するワクチンの必要性に大きな変化をもたらし,また先進国における公衆衛生ないしは各個人の生活程度の向上はウイルス性疾患の疫学にも大きな影響を与えるに至った.したがってワクチンの開発なり改良なりも,これらの諸般の要素に適合したような姿でなされなければならない.ポリオ(小児麻痺)およびそのワクチンなどはその最もよい例の1つであろう.
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