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雑誌目次

雑誌文献

公衆衛生35巻5号

1971年05月発行

雑誌目次

特集 公害に挑む

公害問題の正しい認識

著者: 柴田徳衛

ページ範囲:P.264 - P.270

 「歴史家は他日,1970年を環境の年とよぶかもしれない.」アメリカにおける公害問題の現状を総括した環境委員会報告の書き出しである.この言葉の示すように,1970年の世界はまさに公害で明け,公害で暮れた感があった.
 日本においては,鉛公害,光化学スモッグ,ヘドロ,カドミウム,農薬汚染,と相ついで新種の公害が顕在化し,生活環境の危機的な様相は,誰の目にも明らかとなっている.

コンビナート公害と闘う—いわき市の場合

著者: 鈴木達雄

ページ範囲:P.271 - P.274

 福島県東南部に位するいわき市は昭和41年10月,平,磐城(小名浜),内郷,勿来,および常磐各市他4町6村の合併により全国一の広大な面積をもつ新進都市(人口33万)として発足した.もともと同地は既に明治の中頃から常磐地区を中心に石炭鉱業地として発展してきたが,その後昭和12年日本水素工業KKが設立され,さらにこれらに関連の企業の進出を見た.特に新産都市としての指定を受けた昭和39年以降は化学工業,化学繊維工業および非金属工業など臨海性装置工業を中心としていわゆる無機化学コンビナートが小名浜,勿来臨海地区に完成し今後さらに隣接地域に重油専焼火力発電所,あるいは石油コンビナートの新設が予定され,また既存の各企業にも施設増設の計画がある.地域開発の段階でこのような大規模な工業地域が既存市街地や住居地域に接近して計画され,また企業側での積極的な公害防止策もほとんど実施されずにきた今日,各種の公害が起こりうることは四日市の例に見るまでもなく必至である.
 小名浜地区に相ついで起こった被害,さらに今後拡大が予想される汚染に対し地区住民は大きな住民運動を展開したのであるが,これら住民のなかにあって住民の健康管理の任をあずかる開業医師団がこの問題にどのように対処し,また今後どのようにあるべきかについて以下私見を述べたい.

公害を予測し拒否した住民運動—沼津市・三島市・清水町の場合

著者: 西岡昭夫

ページ範囲:P.275 - P.278

 星野医師が静かに話す"公害とは"に耳をかたむけた人びとは,つぎは"今の工業開発がそのまま続けば,日本中に公害病が風土病としてはびこるようになる"と大声で,10数枚の手製の公害掛図の前を往き来しながら説明を続ける宮治医師を目で追う.愛鷹山麓の宮内医師は,とうとう硫酸をガーゼにぶっかける実験を人びとの面前でやって見せた.海に近い香貫に住んでいる望月医師は,横浜視察報告を魚市場の関係業者の大会で語ったが,その会場では石油コンビナートに建設反対の決議が出されていった.沼津市の西はずれの酒井医師をはじめとする各地の医師は,学習会場づくりや,住民組織づくりに活動している.16万人の市民が,かつて見たことのない医師たちの行動である.
 "公害は全く考えられない"との大見出しで飾った県民だよりが配られてから2カ月,この医師たちの真剣な表情の中から,これは何かあると危険を見取った市民は数多くあろう.三島から始まり,沼津では火力予定地の下香貫地区の工業高校の教師らを講師とした学習会がおこなわれていたが,星野医師らはすでに公害関係文献を全国の大学や研究機関あるいは保健所に依頼し,集めはじめていたのである.そしてそれが「大気汚染に関する文献抄録並に当地区における公害問題の資料」となった.名大水野,三重大吉田各教授らも医師会へはもちろん,市民に対しても警告的公害講演をやってくれた.

盛りあげる緑—宇部市の場合

著者: 山崎盛司

ページ範囲:P.279 - P.283

いまの宇部--緑と花の工業都
 宇部の太陽はイタイという.空がキレイだから直射光線がつよいせいだろう.
 東京から転任してきた友人が色が黒くなって丈夫になった,とうれしそうに話してくれた.

企業都市の宿命を破る—戸畑区・北九州市の場合

著者: 林えいだい

ページ範囲:P.284 - P.286

 いまでこそ,水銀,カドミウム,シアン,シアノールなどの工場廃液によって,ヘドロの海と化した洞海湾は,昔は葦の生いしげる絶好の魚場であった.この寒村に,ひとたび日本はじめての官営八幡製鉄所が建設されるや,それに伴って関連企業が誘致され,またたく間に重工業地帯が誕生した.
 土地の無料提供や,不当に安価な土地の買収,半強制的な労力提供などによる住民の不満はあったが,「鉄は国家なり」という大義名文のもとに国のためには文句をいうべらかずということで,住民の意志は完全に無視された.遠賀郡八幡村から八幡市へと発展していったが,八幡製鉄所内八幡市といわれるほど,すべてが八幡製鉄所の支配下であり,地方自治体ですらこの例外ではなかった.学校やその他の施設も急増する人口には追いつけず市の財政は窮乏にあえいだ.官営のため地方税を払わず,財源に困った八幡市は政府の補助金を嘆願した.この助成金増額の請願運動が唯一の市民運動であったことからも,都市形成の初期から企業都市の宿命をになっていたといえる.

公害と闘う保健婦

著者: 伊藤輝子

ページ範囲:P.288 - P.289

四日市公害の背景
 四日市公害は大都市の公害とは趣を異にし石油コンビナートを中心とした工場群による「産業公害」である.その特徴として,①石油コンビナートの急速な発展,②四日市港を中心にその臨海部および周辺に集中的また急速に建設された工場地帯と住宅地帯とが接近し混在している,③工場地帯の使用する石油消費量が高率である,④気象条件特に季節風の影響を強くうける.以上の背景かち生活環境が激変したといわれる.

公害・企業・政治

著者: 山田信也

ページ範囲:P.290 - P.298

まえがき
 編集者は,「公害・企業・政治」と題して,今日の「公害」をめぐる批判を求めた.今日の日本の「公害」が,この編集者の提示したごとく,企業における安全・衛生をかえりみない生産と,これを支える政治との深いかかわりあいのもとにあることは多くの人びとの理解するところとなった.
 日本の資本主義発展の基本的な指標である工鉱業生産の伸びは新安保体制の発足した1960年を100とすると,9年後の1968年には273である.この数字は同じ期間のイタリヤ175につづくオランダの173,カナダの164,アメリカの152,西ドイツの150,インドの148,フランスの145,ベルギーの144など主要資本主義国をはるかにひきはなしており,いわゆる「高度経済成長」のすさまじさを示している.日本の政治は全体として,この成長を支えるための政策を国,自治体のレベルで強力に展開してきた.

発言あり

薬公害

著者: ,   ,   ,   ,  

ページ範囲:P.261 - P.263

医学は医薬医療産業のカイライか
 くすりというのは〈奇する〉ものということだというのは伴信友の解釈である.ほかに橘守部の〈草いり〉説,つまり草を煎じたものという説もあるが,奇蹟的な作用をおこすものという考えの方が真実味がある.そういえばpharmacyとかpharmacologyなどのギリシア語幹pharmakonは〈魔法〉という意味である.
 病気になれば,精神をふくめて人間の全存在が異常になる.その苦痛と下降していく生命の不安から,冷い客観的判断より,熱い主観的な世界に知覚と行動をはたらかす.迷信や魔法はまさにこのような世界において力をもつのである.これは洋の東西,古今のいずれを問わない.〈科学的〉医学の産物としての近代的な薬も,それが薬であると伝えられた途端から,魔法的な奇効をもつものとして通用するようになる.最近,ある人から聞いたところでは,マスコミで宣伝される〈保健薬〉を,もっとも好んで飲む年齢層は20代だという.また別の調査では,オミクジや,オマモリの顔が好きなのも,この年代だという.この2つを合わせて考えると漫画世代,"フィーリング" の世代という人間像が浮かびあがる.合理的思考を拒否したムード派である.

科学者は公害と闘う力とはなれない—「森永ヒ素ミルク中毒事件」(本誌2月号)に思う

著者: 宇井純

ページ範囲:P.289 - P.289

 公害と科学者の役割について,ここに書かれたことには全く賛成である.医学的認識が19世紀の急性中毒症状の水準にとどまっていること,学閥や行政や企業などの体制を維持しようとする社会的な力に左右されることは,公害のケースワークをやっている私も日日感ずるところである.
 しかし,ここではもっと大きな困難を指摘しなければならない.公害には専門家はないのである.専門分化の一方に走りつづけた現在の科学は,自然科学であれ,社会科学であれ,公害をごく部分的にしかとらえられないことをいつも痛感する,専門家は新しい問題に対して,いつも断片的な知識と対策しか用意できなくなってしまっている.

講座

婦人労働(1)【新連載】

著者: 嶋津千利世 ,   原田二郎

ページ範囲:P.301 - P.304

 1960年代の日本の資本主義は過去に例をみない速さで,高度の成長をとげた.資本主義の成長は,いままでは,独占資本の強化を意味し,その成長=蓄積は,いわゆる「技術革新」と「合理化」として遂行される.労働は簡単化し,力のいる仕事はしだいに姿をけしてゆき,婦人の職場が著しく拡大した.
 資本主義的「合理化」は,いうまでもなく利潤をあげるための「合理化」であり,利潤をふやすための節約である.そして,この「合理化」は,労働者にたいしては,労働力の濫費を強制する.

環境保健の提唱(5)

著者: 長田泰公

ページ範囲:P.305 - P.308

 前回は環境基準と職場での許容量とを例として環境にかかわる基準のもつ性格や適用上の問題点をのべた.2つの例以外にも,職場の衛生基準,公害の規制基準,学校やビルの衛生基準など言及すべきものが多い.環境の人間に及ぼす影響は複雑で簡単に一線を画しうるものではなく,これらの基準はいずれも差し当りのものであり,環境の影響がより明らかになるに伴って改訂されるべき性質のものである.現に2月28日の新聞は「いおう酸化物の環境基準」以下でも慢性気管支炎患者の増加がみられたという大阪市の調査結果を報じ,基準再検討の必要を指摘した.しかしここでは,環境の基準についてはひとまず措き,今回は環境保健の基礎となるべき科学技術について考えてみたい.

ルポルタージュ

地域精神衛生活動これからの道—いわゆる"生活臨床"の場を訪ねて

著者: 増田陸郎

ページ範囲:P.313 - P.318

はじめに
 群馬大学医学部精神科江熊助教授を中心としたいわゆる"生活臨床"は,われわれ公衆衛生の第一線において地域精神衛生活動を推進しようとするものにとって,注目すべき話題を提供している.そのフィールドワークの中心である伊勢崎保健所の杉村所長の好意で,私は昨年の晩秋の2日間にわたり親しくその片鱗を瞥見することができた.
 この保健所では以前から江熊先生を中心に管内保健婦による精神衛生研究会が毎月第2か第3火曜日に1回行なわれている.見学するならその日がよろしかろう--ちょうど昭和45年11月24日にあたり,翌日は境町の役場で精神衛生相談が用意されている--との耳よりの話.これに出席すれば"生活臨床"も大約把握できるが,家族会は自主的なもので,それとの接触は自由にならないから直接交渉してほしいとのご返事を得た.参考までに保健所への交通の便を述べると,東京方面からは本庄駅(埼玉県)下車,東武バス新伊勢崎駅行約20分,三光町下車徒歩5分,また両毛線伊勢崎駅,東武鉄道新伊勢崎駅下車では歩いてもそう遠くはない.赤城連山の南に広くひらけたこの管内はその日秋の収穫も終って平和そのもののように静まりかえっていた.

調査報告

長野県下,精神薄弱者収容施設におけるフェニールケトン尿症

著者: 草野文嗣 ,   西郡光昭

ページ範囲:P.319 - P.320

はじめに
 フェニールケトン尿症は,フェニールアラニンの先天的な代謝障害によって,精神薄弱をひきおこす劣性の遺伝性疾患である.本症によって,現在までに不幸にして精神薄弱者となった人びとが多く存在し,また今後も同様の経過をたどる不幸な人びとが生まれる可能性は十分にある.
 しかし,最近では,乳児期の初期に尿検査を行なうことによって本症が簡単に発見でき,治療食を与えることによってその精神障害を避けることができるようになったことは,非常に喜ばしいことである.

人にみる公衆衛生の歴史・4

石黒 忠悳(1845〜1941年)—軍の衛生行政の確立

著者: 川上武 ,   上林茂暢

ページ範囲:P.299 - P.299

 公衆衛生の歴史に石黒忠悳をとりあげるのは,奇異の感をあたえるかもしれない.だが,日本医学の近代化は軍事的要請を軸としておこなわれ,衛生学においても例外ではなかった.むしろ,衛生学・予防医学では,問題解決をリードするのはつねに軍であったといってもよい.
 衛生学のこの体質は,戦後の民主化のなかで克服されたかのようにみえたが,最近の防衛医大の構想,一部大学での軍学共同の研究をみると,その根はふかいことがわかる.

シンガポール便り・3

社会医学・公衆衛生教育

著者: 橋本正己

ページ範囲:P.296 - P.297

 シンガポールにおける医学教育は1905年にはじまる長い歴史をもち,1962年以来シンガポール大学医学部となり,高い水準の教育が行なわれているが,その特色のひとつは社会医学・公衆衛生教育に伝統的に異色のある努力がみられることである.この医科大学にはじめて独立の社会医学・公衆衛生学講座(Dept. of Social Medicine & Public Health)が設けられ,専任の教授が任命されたのは1948年であるが,1953年には東南アジア最初の1学年のpost-graduateの公衆衛生教育としてDPHコースが発足し,1958年には大学の社会医学・公衆衛生学部と保健省および市保健局の保健サービス部門とをひとつの近代建築の屋根のもとに収めた衛生院(Institute of Health)が設立され,さらに1968年には医学部にSchool of Post-graduate Medical Studies(前記DPHはこの一環)が発足して今日に至っている.
 筆者は主としてDPHコースの教育に携っているが,このコースは当初よりイギリスのGeneral Medical Council認定にもとづくもので,1学年(9か月)のカリキユラムは約900時間を含み3学期制をとっている.

教室めぐり・25 信州大学公衆衛生学教室

地域住民の健康をめざした医学

著者: 釘本完

ページ範囲:P.309 - P.309

 昭和34年に公衆衛生学教室が新設されて今日に及んでいるが,当初より教室の基本的な研究課題として「地域集団の健康管理」を設定して作業をすすめてきている.もっともcommunity healthを対象とするということは,いわば公衆衛生学そのものの基本的命題であるから,ここであらためて教室の研究目標とすることはおかしなことであろう.しかし,新設の公衆衛生学教室へ赴任してきた当初の自分の偽らざる感じは,農村社会を現場にひかえた大学として,とくに公衆衛生のあり方として,地域社会のもつ意味がいかに重要であるかということで,これまで都会の旧い大学においては実感できなかった公衆衛生と地域とのむすびつきの重要性が新鮮,強烈かつ緊急な問題としてあらためて痛感させられた.
 われわれは地域住民の健康問題に関して,直接その地域のなかから具体的な実践課題を見出し,その対策の樹立,実施のなかからこれらの体系化を図ることにもっとも基本的な目標をおくべきではないか.信州大学をささえる地理的,社会的条件は,われわれの研究がわれわれをとりまいている具体的な住民生活の中から出発し,その健康問題に関する分析検討,一般化,体系化と同時に再び速かにその社会に還元することを強く望んでいると思われた.

私たちの保健所・29 石川県・羽咋保健所

緑と人と

著者: 石田宗治

ページ範囲:P.312 - P.312

ところ
 羽咋(ハクイ)をどう読むのかが難かしいし,咋の字はしばしば昨と誤られる.本州のほぼ中央で,日本海に曲り指のように突き出た能登半島頸部の西岸,その海辺の長い砂丘と松林は能登国定公園の一部でもあり,雪のない季節は渚ドライブに,夏は海水浴に賑わうが,冬は鉛色の海と空が白く泡立ち荒れる.
 その内側は田や畑と,なだらかな丘陵が連なり,ただ一羽残ったトキは佐渡へ移され,幻の名鳥と化したが,渡り鳥の銀座通りであることに変わりはない.

根をおろす医師会活動・4

横浜市医師会—医療需要調査のあらまし

著者: 榊田桂

ページ範囲:P.310 - P.311

 古い時代においては,病気を治療することだけが医療であると考えられていたが,今日では,世界の通念としてポジティブ・ヘルスを目標とした包括医療の概念が確立されようとしている.
 したがって健康破綻から回復に至る医療はもちろんのこと,健康時における健康の保持・増進についての幅広い世話までも及ぶようになり,医学を一般社会のあらゆる分野に適用しようという医療の概念が生じてきた.

資料のページ

人口動態の推移

著者: 小畑美知夫

ページ範囲:P.322 - P.323

厚生だより

結核対策の拡充強化に関する意見書について

著者:

ページ範囲:P.321 - P.321

 去る1月29日,結核予防審議会は「結核対策の拡充強化に関する意見書」を厚生大臣あて提出した.この意見書は,昭和44年5月の審議会において昭和43年結核実態調査の結果が報告されてから,約1年8か月にわたって対策の改善が検討され,今般成案となって提出されたものである.
 わが国の結核の現状について概観すると,戦後急速に改善され,さらにひきつづいて明るい方向に向っているのであるが,このような改善にもかかわらず,なお約150万人の結核患者が存在しており,西欧諸国が達成しつつある結核根絶にはなはだ遠い状況にあるといわざるを得ない.しかも,患者数減少の傾向は,最近鈍化してきており,この鈍化傾向は将来強められて,今後長期にわたって多くの患者が残されることが予測されている.また,従来の結核対策の効果は若年層において顕著にあらわれ,特に初感染発病の激減が結核事情好転の主軸となったのであるが,その反面,大都市や高齢者層など従来対策が滲透しにくかった特定の地域や階層に患者が偏在化するなど因難な問題が集約されている.

北から南から

第15回岐阜県公衆衛生研修会開かる

著者: M・K

ページ範囲:P.320 - P.320

 岐阜県公衆衛生研究会は会を重ねること15回,去る1月30日,大垣市民会館で開催された,今回は一会場で午前中に一般演題13題,
 残り11題は紙上発表がなされた.

基本情報

公衆衛生

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1170

印刷版ISSN 0368-5187

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