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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生36巻10号

1972年10月発行

文献概要

特集 コミュニティ・ケア

精神医療分野のコミュニティ・ケア

著者: 石原幸夫1

所属機関: 1神奈川県精神衛生センター

ページ範囲:P.614 - P.620

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精神医療におけるコミュニティのとらえ方
 医療の分野におけるコミュニティ・ケアを考える場合,コミュニティをどのような立場でとらえるかという問題は避けてとおることのできない重要な問題である.医療のなかでも,とくに新しい分野である精神医療の場合には,この問題は一層重要である.わが国では,コミュニティという言葉はそのまま「地域」という言葉に置き換えられて使われているが,このコミュニティを医療との関連で古くから取りあげているのは,いうまでもなく公衆衛生の領域である.
 公衆衛生ではこの「地域」について,「歴史的・社会的なまとまりと共通性を有する一定のlocalityであり,広い意味での英語のcommunityに相当するものといえるが必ずしも単一の地理的な拡まりを意味するものではなく,いわゆるcommunityの成層化の観点から弾力的な考え方が必要である1)」とのべている.地域とは必ずしも単一の地理的な拡まりを意味するものではない,という点に注目しなければならないのであるが,公衆衛生におけるコミュニティについては,まず地域単位としての意味あいが,伝統的にきわめて強いようにみうけられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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