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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生36巻11号

1972年11月発行

文献概要

寄稿

感染症サーベイランスをめぐる諸問題

著者: 重松逸造1 乗木秀夫2 平石浩3 杉山茂彦4 井上裕正5 甲野礼作6

所属機関: 1国立公衆衛生院 2日本医科大学(感染症情報組織) 3東京都立豊島病院(感染症センター) 4大阪市桃山病院 5愛知県衛生研究所(検査情報) 6国立予防衛生研究所(血清銀行)

ページ範囲:P.729 - P.737

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 QuarantineよりSurveillanceへ―これが最近における感染症対策のあり方の相い言葉になっているといってよい.その意味は,感染症患者の強制隔離や行動制限といった,いうなれば警察行政的な措置(Quarantine)よりは,個人の自由をしばることなく,患者の発生していない普段より十分の情報を継続的に収集,解析および配布すること(Surveillance)によって,感染症対策の目的を達しようということで,人権尊重の立場に立った考え方ということができよう.
 Surveillanceという言葉は「監視」という意味であり,「患者」の監視と間違われ易いが,その真意は「感染症」そのもの,あるいは「病原体」自身を常時に監視しようということである.したがって,Surveillanceをただ「監視」というと誤解される恐れがあるので,ここでは「サーベイランス」と仮名書きにすることにした.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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