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人にみる公衆衛生の歴史・11
国崎定洞(1894〜1937?)—社会衛生学より革命運動へ—1.衛生学者"国崎"
著者: 川上武1 上林茂暢1
所属機関: 1杉並組合病院内科
ページ範囲:P.186 - P.187
文献購入ページに移動さきに,われわれは国崎の著作・関係者の証言をもとに彼の生涯を復原したが(「国崎定洞—抵抗の医学者」1970,勁草書房),国崎こそ医者のなかではもちろん,当時の知識人としての本格的にマルクス主義に接近したごく初期の人である.医療史のみならず現代史のうえでも先駆的役割をはたしていることも明らかになってきた.公害問題をはじめ,衛生学者の世界観がきびしく問われている今日,国崎の生涯がわれわれになげかけている意味を考えてみたい.
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