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教室めぐり・31 久留米大学衛生学環境衛生学教室
健康を守る運動に科学的指針を
著者: 高松誠
所属機関:
ページ範囲:P.255 - P.255
文献購入ページに移動昭和24年12月,学制改革にともない,衛生学教室は,衛生学・環境衛生学講座と衛生学・公衆衛生学講座とにわかれた.他の医学部にみられるように,衛生学と公衆衛生学とにわかれなかったのは,特に意味があるわけではなく,多分に語呂あわせの感があった.従来からの衛生学の担任者であった岡野丈雄教授は,公衆衛生学の講座主任となり,環境衛生学教室には安倍弘毅教授が招かれた.このとき寄生虫学教室もできて,衛生三講座がそろった.安倍教授は20年間にわたり教室を主宰され,その間,関係の業績論文数は142篇の多きにたっしている.昭和44年,安倍教授停年退職のあと,熊本大学から高松が招かれて,二代目の環境衛生学講座をひきうけることになった.昭和45年,すなわちいわゆる'70年代の重要な学問上の研究課題として,国士の環境破壊に対して人間の健康を守る仕事が要求されるようになったとき,かつては単に語呂あわせにすぎなかった環境衛生学教室の名称が,なにか生きいきと新鮮な感じをあたえ,多くの人々の期待をうけるようになったことは不思議なものである.
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