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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生36巻6号

1972年06月発行

文献概要

人にみる公衆衛生の歴史・14

馬島 僴(1893〜1970)—産児節運動と労働者診療所

著者: 川上武1 上林茂暢1

所属機関: 1杉並組合病院内科

ページ範囲:P.394 - P.395

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 "性"の解放と公衆衛生学とは,一見つながりをもたないようにみえるかもしれない.しかし,"性"は自然現象としての一面をもつと同時に,すぐれて社会現象であり,その意味で,"性"の問題は,公衆衛生学の重要な課題でなくてはならないはずである.
 ところで,"性"のもつ2つの側面をめぐって,体制側と人民の側では,きびしい対立抗争がつづけられてきた.今日,われわれが享受している"性"の自由も,この斗いを経てかちとられたものにほかならない.体制側は,"性"を自然現象(生殖・人口問題)の面からコントロールすると同時に社会現象(セックス)の面においても,抑圧・管理をおしすすめてきた.戦前における姦通罪,妾の公認,人工中絶の厳罰などはその一端を示している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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