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文献概要
特集 法改正の動向
保安処分に反対し あくまで個をまもりぬく思想の確立を!
著者: 岡田靖雄
所属機関:
ページ範囲:P.483 - P.484
文献購入ページに移動第1に,精神障害と犯罪とのあいだに直接の関係はなく,したがって,犯罪相当行為のあった精神障害患者に治療をくわえることによって犯罪の防止をはかろうとする保安処分制度の考え方は,問題のすりかえにすぎないのです(精神衛生実態調査による一般人口の精神障害有病率1.3%,精神病は0.6%にたいし,刑法犯検挙人数中の精神障害患者は1%前後,精神病患者は0.1%以下).そして,常習犯や浮浪者にたいしては人権保護上問題があるとされる保安処分を,精神障害患者にやってもよいとすることは,あきらかに,精神障害患者にたいする差別にほかなりません.
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