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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生37巻1号

1973年01月発行

文献概要

特集 健康権

「健康権」と社会保障

著者: 小川政亮1

所属機関: 1日本社会事業大学

ページ範囲:P.23 - P.30

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 社会保障という言葉は,通常,制度的には,狭義には①社会保険,②児童手当のような無拠出制で,かつ資産調査のない所得保障ないし,③生活保護のような扶助的保障を総称するものとして,また広義には,狭義のそれに公費医療・公衆衛生および社会福祉(児童・老人・障害者などに対するいわゆる社会福祉サービス)までをも加えたものの総称として用いられている.このような意味での社会保障は,われわれが誰しも人間らしく生きる権利,憲法25条の表現によれば,健康で文化的に生きる権利を有する以上,これまた,当然に権利として要求しうるものでなければならないはずである.
 それでは,権利としての社会保障のイメージにふさわしい社会保障制度とは,どのようなものであろうか.この点で,働く者の立場からみて大いに参考となるのが1953年ウィーン国際社会保障会議採択の社会保障の基準・原則を発展させて1961年モスクワ第5回世界労組大会で採択された社会保障憲章であることは,周知のところであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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