文献詳細
人にみる公衆衛生の歴史・20
文献概要
医療制度のゆきづまりを打開するものとして地域保健が叫ばれるようになってきたが,その内容となるとあいまいである.治療,予防,リハビリなどの分野をいかなる原則で結合させるのかは明らかではない.
そのなかの予防をとってみると,治療偏重のなかでたえず軽視されてきた.とりあげられる場合にも戦前は軍事的要請が先行したために,予防は住民の関心をひくことなくおわった.しかし,終局的には体制運動の一環をになわせられたにせよ,困難な状況のなかで住民の側にたとうとする保健関係者の努力がうまれてきていたことも事実である.ここではその一人として,小宮山新一の生涯をとりあげてみよう.
そのなかの予防をとってみると,治療偏重のなかでたえず軽視されてきた.とりあげられる場合にも戦前は軍事的要請が先行したために,予防は住民の関心をひくことなくおわった.しかし,終局的には体制運動の一環をになわせられたにせよ,困難な状況のなかで住民の側にたとうとする保健関係者の努力がうまれてきていたことも事実である.ここではその一人として,小宮山新一の生涯をとりあげてみよう.
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