icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生37巻11号

1973年11月発行

文献概要

特集 公衆衛生教育

アメリカにおける公衆衛生教育

著者: 橋本正己1

所属機関: 1国立公衆衛生院衛生行政学部

ページ範囲:P.740 - P.746

文献購入ページに移動
 今日,世界的にみて公衆衛生活動は,社会・経済・政治の激しい変化のなかでそのあり方を問われている.これは公衆衛生従事者の教育訓練にもそのまま反映し,国によってさまざまの新しい試みが導入され,あるいは経済発展段階の相違などによって,変則的な形の採用もみられる.一般に公衆衛生従事者の教育訓練については,undergraduateとpostgraduateのレベルが区分されるが,今世紀初頭以来のSchool of Public Health(Sch. P. H.)の発展に示されるpostgraduateの系統的な公衆衛生の教育訓練システムも,今日ではとくに社会主義諸国等ではかなり形が変っており,一義的にSch. P. H. として論議することが適当であるか否か,を考えねばならないような実情にあるといえる.
 アメリカ合衆国は,フォーマルなSch. P. H. を最初に創り出し,また今日においてもその原型がますます発展せしめられている国である.日本もこの点については,1938年ロックフェラー財団の援助によって公衆衛生院が設立されて以来,アメリカ的なパターンをとり入れ,とくに戦後はアメリカの影響は教育制度全般について一段と大きくなった.さらに1960年代以降の社会・経済の激動のなかで,国民保健についても,アメリカのそれと同質の問題が少なからずみられるといってよい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら